N国党党首・立花孝志 VS マツコ・デラックスの一連の流れまとめ

2019年のお盆期間は、どうやら立花氏とマツコさんのバトルが1番注目度の高いエンターテイメントになりそうです。

先日、マツコさんが出演されているTOKYO MXの「5時に夢中!」という番組内で、参院選で1議席取ったN国党に対して、マツコさんが意見を述べる場面がありました。

 

結果、N国党党首の立花氏がこれに反論し「ノーギャラで構わないから番組内で反論をさせてほしい」等と願い出るものの、マツコさん側が徹底的に無視し続けているという感じです。

では、立花氏はマツコさんのどのような発言に対して怒りをあらわにしたのでしょうか。これまでの経緯をまとめておきたいと思います。

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N国党党首 立花孝志 VS マツコ・デラックス

マツコ・デラックス「気持ち悪い人たち」

7月29日放送の「5時に夢中!」にて、番組の顔であり、ご意見番でもあるマツコ・デラックスさんは、1議席を獲得したN国党に対する意見を求められ、以下のように発言しました。

  • 「この目的のためだけに税金払われたら、受信料もそうだけどそっちのほうが迷惑」
  • 「一体これから何をしてくれるか判断しないと、今のままじゃただ気持ち悪い人たち」
  • 「もちろん受信料を払うことに真剣に疑問を持ってる人もいるだろうけど、ふざけて入れてる人も相当数いるんだろうなーとは思う」

 

立花氏「有権者をバカにするな」

8/5、マツコさんが番組でN国党に対して述べた意見を受けて、立花氏が東スポを片手に自身のYouTubeチャンネルで反論しました。

  • 出演料もタダでいいから番組に呼んで欲しい
  • 受信料を払っている人には、NHKの集金人の怖さなんて分からない
  • 国民の半分以上がスクランブル放送しろと言っている
  • ふざけて投票に行く人はいない、有権者をバカにするな

 

立花氏の持論としては「マツコさんと対談がしたい/有権者をバカにするな」の2点です。

問題の発端となった「5時に夢中!」の出演ということになればノーギャラでもいいと発言しており、番組の編成権がマツコさんに無いというのであれば、自身のYouTubeチャンネルを使って対談したいと呼びかけていました。

 

立花氏「マツコ・デラックスさんがCMしている商品は買わない」

翌日8/6、立花氏が自身のYouTubeチャンネルにて、今度は「マツコ・デラックスさんをCMに採用している企業の商品は買わない!」とするのと同時に、N国党支持者に対しても不買運動を促すような内容の動画をアップしました。

理由として「前日にアップした動画が1日で100万回再生=国民の注目度が高い」とか「有権者をバカにしてだんまりしているから別方向から攻めた」などの理由が挙げられると思います。

 

  • ピザーラ
  • 花王
  • 資生堂
  • キリン

上記の4つの企業が、主に「マツコ・デラックスさんがCMしている企業、商品」ということで、やり玉に挙げられていました。

 

最近はN国党の勢いが凄まじく、党首である立花氏自身の番組出演も非常に増えているのですが、同時にマツコさんに限らず、様々な意見を述べる芸能人やタレントも数多く存在します。

そんな中、なぜマツコさんなのかという部分については「マツコさんが数字を持っている」という部分に明確な理由があり、立花氏は「雑魚は相手にしない」と発言しています。

 

立花氏「こっちが喧嘩を売ってるんだから、しっかりと買ってくれ」

8/8、立花氏のYouTube動画にて「これまでの騒動の簡単なまとめ」と、マツコさんに似た発言をしている人物について言及しました。

  • 元国会議員の薄毛
  • 愛人から側室になった70近いババア
  • 頭の悪いロン毛

この3人もマツコさんが話したような意見をテレビで発言しているわけですが、立花氏は「数字を持っていないから相手にしない」とバッサリ斬っています。

 

そして同日にアップされた別の動画で、今回の騒動の発端となった番組「5時に夢中!」に出演するマツコ・デラックスさんを出待ちしようと思っている意向を発表しました。

更に「1点集中で叩くことによって、他の人物が批判できなくなるんじゃないかという実験をしている」とも述べています。

 

立花氏「裁判してくるなら、いつでもしてこいよ」

8/10、一連の騒動を受けて、立花氏が自身のYouTube動画にて「マツコさんが裁判をしようとしているという情報が入っている」と発表しました。

立花氏はこれまでに「NHK職員時代の裏事情」というようなカタチで、とにかく多くの「それ本当?」と思えるようなNHKの内部事情を暴露しています。

 

その一部で、有働由美子アナウンサーに関する情報も出しているのですが、これに対して有働由美子アナウンサーが反論しているという展開もありました。

そして有働由美子アナウンサーとマツコ・デラックスさんは同じ事務所に所属しているようで、この両者が立花氏を相手に裁判をしようとしているようです(という情報を掴んだと立花氏が発言している)。

 

8/12、立花氏がマツコさんの出待ちを決行

問題の発端となった「5時に夢中!」の収録が行われる8/12に、立花氏が出入り口でマツコさんの出待ちを決行しました。

いわば有言実行というカタチになったわけですが、マツコさんが姿を現したり、立花氏の動画に出演するということはなく、立花氏は「マツコさんが出演しているうちは何度も来る」ということを明言しています。

 

後述していますが、私はこの動画を見て「気持ち悪い」と思いました

立花氏には頑張ってもらいたいですし、立花氏のことを応援する気持ちはありますが、少なくとも「ここに集まって声を挙げている人たちと同じ括りにはなりたくない」という気持ちです。

 

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一連の「立花 vs マツコ」に対して思うこと

ここからは私の個人的な意見です。

私自身はNHKのスクランブル放送を心から期待しており、立花氏の手腕にも大きく期待していますが、そんな立花氏の活動に対しても盲目的にならずに「立花さん、それってどうなんですか?」と言えるようにありたいと思っています。

N国党の活動は支持していますが、だからと言ってすべてを称賛する気はないというスタンスであることはご了承ください。

 

マツコさんの意見がそこまで変だとは思わない

今回の騒動の発端となったマツコさんの「このままじゃただの気持ち悪い人たち/ふざけて入れてる人も相当数いるんだろうなーとは思う」という意見についてですが、これってそんなにおかしいですか?

あ、ちなみに私はマツコさんのことが好きなわけでも何でもないです。どちらかと言えば、マツコさんの横にいた女性の発言の方が不快でした。

 

「有権者をバカにしている」と怒るのは、立花氏の立場からすると当然だと思います。

でも「このままじゃ…」と言っているように、今後どういう活動をしていくかによって、この考えは如何様にも変わるという意味だと私は受け取りました。

例えば「〇〇を実現する!」という公約で選挙に当選し、それに向けて一生懸命活動している様子が分かれば、実現しようが実現しまいが気持ち悪いとは感じないわけですが、当選した当初はすごく勢いがあったのに、その後は「何をしているか分からない/公約も果たせない」となれば、気持ち悪くないですか?

 

最近の立花氏の活動を見ていれば、選挙の勢いがなくなるどころか日を追うごとに勢いを増しているという印象すら受けるわけですが、私にとっては「国会議員になっても、今までの立花氏のキャラクターでいられるのか」は疑問視していました。

ということで、私自身も「(これだけ話題を集めておいて、結果的に国会で何もアクションを起こせずにフェードアウトしていったら)ただの気持ち悪い人たち」という感想を持ちましたし、それは別記事でも意見しています。

<<NHKが必要だと言い張る芸能人・タレントの脳内が想像以上にヤバイ

 

「ふざけて入れてる人も相当数いるんだろうなーとは思う」という発言は、有権者をバカにしているのか

「ふざけて入れてる人相当数いるんだろうなーとは思う」という発言についても、赤字部分の言い回しからも分かるように「投票した有権者全員を否定しているわけじゃない」ということが伺えると思います。

私はこの言葉を聞いて「NHKのスクランブル放送を心から願う有権者が想像以上に多かったってことなんだろうけど、面白がって投票した人もそれなりにいたんじゃないかと思う」というニュアンスで受け捉えました。

 

で、面白がって投票するということは褒め言葉だと思っています。

現在の投票率は約50%で、2人に1人は投票に行かないようです。なぜ行かないのかって理由は人それぞれだと思いますが、基本的には「興味がない」んだと思っています。

「どこに投票しても同じ」とか「自分の一票じゃ何も変わらない」という気持ちが強くて、選挙に行かないんじゃないかと。

もし、そういう人たちに対して「面白そう」と感じさせたのなら、間違いなく期待の表れということになるでしょうし、元々選挙には行くつもりだった人が投票のタイミングになってN国党に投じたんだとしても、それは「N国党に投票したら、少なくともNHK問題は改善されるんじゃないか」という期待の表れじゃないかと思います。

(言い方を変えれば、現在の与野党に対して期待できないという気持ちの表れ)

 

「あれもこれも」という公約をたくさん掲げておきながら、その公約を実現したり、実現に向けて懸命に活動してくれる議員さんたちばかりじゃないということを、我々国民は知っています。

だったらN国党に投票して「NHK問題だけでも改善してもらいたい」と期待を寄せる有権者が100万人近く出てくるのは、別に変な事でも何でもないと思いましたけど…。

まぁ私の解釈の通り、マツコさんの発言にあった「ふざけて」というのが「面白がって」に置き換わるかどうかについては不明ですが、個人的にはそこまでおかしな発言だとは思いませんでしたし、その後の立花氏の動画やコメント欄を見て「あ、こういう風に感じる人も多いんだ」と驚きました。

 

マツコさんを叩いて注目されるというやり方について

これについては立花氏が、ちゃんとメリット・デメリットを考えて行っている政治的な戦略だと思うので、私のような素人がゴチャゴチャ言うことではないのですが…。

あくまで私の個人的な感情から言うと、非常に複雑な心境です。

 

というのは、最近はNHKを擁護する芸能人・タレントさんの主張を聞いていても全く響いてこないどころか、むしろ「そういう人ばかりをキャスティングしているテレビ局や番組にも違和感を感じる」という感想しか持っていません。

現に立花氏が「数字を持っていない雑魚」ということで大して触れていない御三家については、方々で叩かれまくってますよ。この人たちの考えがいかに世論とズレているかは、立花氏が先導しなくても自然に発言できる空気になっています。

何なら立花氏が出演されたテレビ番組に出演されていて、立花氏に直接一言も触れられていない人も叩かれているくらいです(MCだった千原ジュニアさんも結構叩かれていました)。

 

というわけで、わざわざ立花氏が率先してタレントさんを叩かなくても、一般の人が「あなたたちが何と言おうと、NHKはおかしい!」と声を挙げられるレベルになったわけで、これは間違いなくN国党のおかげです。

N国党が躍進して、参院選で1議席を獲得し、多くのマスコミが無視できない存在になったからです。

ただ、立花氏がこのようにして特定のタレントを叩いてしまうと、現在の「5時に夢中!」がそうであるように、N国党そのものを取り上げなくなってしまいます。個人的にはこれが非常に寂しいです。

 

好き勝手言うコメンテーターが自分の発言に責任を持つ、あるいは責任が持てないなら発言そのものを自粛するという風潮は素晴らしいと思います。

むしろこれまで好き勝手やれていた方がおかしいと思うわけですが、これに関してはNHK問題についても一長一短ではないでしょうか。

 

出待ちはやりすぎじゃない?

何度も言うように、これは私の勝手な意見ですが、いくら何でも国会議員が1人のタレントを相手に、局の出入り口で出待ちはやりすぎなのでは?

これまでにも私は、立花氏のやり方に疑問を持つ場面が多々ありました。

誰でも拒まずN国党から立候補させたことで、選挙に受かった後で党を抜けた人、除名された人が出た件についてもそうですし、丸山穂高議員の入党に関してもそうです。

 

でも結果から考えると、現時点では間違いなく「失敗ではない」わけで、なりふり構わずに公約を実現しようとしているN国党の姿は、多くの人の注目を集めました。

これが私のようなド素人には理解できない、高度な政治戦略というやつなのでしょうが、マツコさんを出待ちした行為については安いパフォーマンスのようにしか思えません。

立花氏の信念はさて置き、一緒に出待ちをしていた一般人の方々の言動、特に大きな声を挙げて立花氏に賛同する声や行動を見ていて、私自身は「ちょっとした宗教っぽさを感じ、気持ち悪い」と思いました。

 

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結論:マツコさんをぶっ壊すことがNHKをぶっ壊すにも繋がるかどうか

私はN国党を応援していますが、立花氏にマツコさんをぶっ壊すことは期待していません。マツコさんをぶっ壊す力すらも溜めて、その溜めた力もNHKをぶっ壊すことに使って欲しいです。

ただでさえ立花氏は、日頃の議員活動やNHK相手の裁判、YouTubeチャンネルの運営で忙しいでしょうから、そんなタレントの発言なんか放っておいてください。

 

…とは言っても、この一連の騒動を民放が取り上げたりしない部分に闇を感じないわけでもないので、このようなパフォーマンスにも隠された意味があるのかもしれません。

個人的には、立花氏が直接マツコさんを叩いていることや、マツコさんのCM商品に対する不買運動を呼び掛けるという行為に関しては賛同しかねますが、いつかこの行動にも意味があったと気付かせてくれる展開には大いに期待したいと思います。

 

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追記:旧N国党が敗訴

2021年4月15日、東京地裁(飛澤知行裁判長)にて元N国党側の敗訴という形で、本問題は終結しました。立花氏はマツコ・デラックス被害者の会株式会社を設立し、合計8万2000円の損害賠償を求めていましたが、裁判ではマツコさんの証人喚問も認められず、結果的に敗訴となっています。

当初は「有権者を馬鹿にするな!」という強い憤りを感じたので、てっきり当然のように控訴するかと思ったのですが、立花氏は「東京MXが憎いとかではないので、(裁判をしたことで)十分抑止力になっている。これはこれで終わりたい」とコメントしているようです。

個人的には抑止力というよりも「結果的にマツコさんの発言は悪くない」という事実が大きくなったことによって、N国党の支持者=気持ち悪い人たちという認定をされたように感じました。それに対して最後まで戦うわけでもなく、抑止力になったということで満足するのはいかがなものでしょうか。

これを受けて「結局支持者のことは二の次で、話題になりたかっただけなのでは?」と思う私は偏っているかもしれませんけど。