これまでは諸派などと呼ばれ、不遇とも呼べるメディア対応を強いられてきたNHKから国民を守る党ですが、2019年7月の参議院議員選挙をキッカケに様々なメディアで取り上げられるようになりましたね。
今や日本で1番勢いがあるんじゃないかと思えるくらいの活躍ぶりですが、これまでは主にYouTubeでしか見られなかったNHKから国民を守る党代表の立花孝志氏を、様々なネット番組やニュース番組で見られるようになったのには凄く驚きました。
そして立花氏と一種の討論のようなものをしている芸能人・タレントたちの考えが、あまりにも偏っているというか…。予想はしてたけど「まさかここまで酷いとは…」という印象です。
今回は「NHKが必要だと言い張る芸能人・タレントの脳内が想像以上にヤバイ」というタイトルで、私が見たことや思ったことを書いていこうと思います。
芸能人・タレントの発言で目立ったものをピックアップ
ふかわりょう「紅白とか、それなりに価値あるコンテンツを作ってると思います」
8月1日のAbema Primeにて、MCを務めているふかわりょうさんが「紅白とか、それなりに価値あるコンテンツを作ってると思います」と発言しました。
これに対して立花氏は「紅白って言うのは本来、国民が聞きたい歌、歌手だから、出場者を国民が決めるべきで、NHK職員が選出するのはおかしい」というニュアンスの回答を、冗談を交えながらしていました。
私自身も、紅白歌合戦がなぜ毎年40%えお超える視聴率を叩き出しているのか理解できないほど、全く紅白に魅力を感じていないのですが、かねてから「紅白の出場者はどうやって決めてるんだろう?」と疑問に思っていました。
ふかわさんの言っている価値のあるコンテンツというのは、あくまでNHKからギャラを支払ってもらえる立場からの意見のような気がします。
視聴者にとって価値のあるコンテンツとは視聴者が望むコンテンツ、紅白歌合戦で言えば視聴者が出場者や楽曲を選ぶことが、本当の意味で価値のあるコンテンツに繋がるのではないでしょうか。…知らんけど。
フジモン「NHKぶっ壊さないで~」
7月28日に放送された「Abema的ニュースショー」にて、お笑いコンビFUJIWARAの藤本敏史さんが次のように発言しました。
- 「小さい娘がふたりいてますから。やっぱりあのEテレの『いないいないばあっ!』『おかあさんといっしょ』『みいつけた!』。NHKさんの番組、助かるんですよね。ぶっ壊されたら困るんですよ」
- 「番組でやってるダンスとか娘と一緒に踊ったりしてね。コミュニケーション取るツールとしては最高なんですけどね。ぶっ壊さないで~」
藤本さんは芸人さんという立場で同番組に出演していたので、どうしても真面目に答えるのではなく「ウケを狙わなきゃいけない」という空気があったように思います。
殺伐としていたスタジオの空気が一瞬和んだあたりは、さすが芸人さんだなぁという気がしました。
そして、世の中の小さいお子さんをもつお父さんやお母さんは、少なからずも藤本さんの意見に共感したのではないでしょうか(とは言っても自称ママタレが手垢が付くほど使い古してきた意見ですけど)。
確かに私の周りでも「NHKの教育番組とアンパンマンときかんしゃトーマスには随分と助けられてる」という声が聞こえてきます。
別に小さいお子さんが見て喜ぶような番組を作る製作費なんかはたかが知れているので、それは「うちの子が見たがってるから、お金を払ってでも見たい!」という人がお金を払って見られるようにすればいいのでは?
とりあえず立花氏が再三にわたって発言している「ぶっ壊す」というのは、言葉の通り潰すとか解体するという意味ではありません。
あくまで「NHKを見たくない人が、NHKを見ない権利を持ってもいいんじゃないか=NHKが不要だという人に対しては無理やりお金を徴収するのではなく、スクランブル放送をすればいい」と言っているだけです。
マツコ・デラックス「今のままじゃただ気持ち悪い人たち」
7月29日放送の「5時に夢中!」にて、ズバズバ切り込む発言力で大人気のマツコ・デラックスさんは、NHKから国民を守る党が当選したことに対する言葉を以下のように述べていました。
- 「この目的のためだけに税金払われたら、受信料もそうだけどそっちのほうが迷惑」
- 「一体これから何をしてくれるか判断しないと、今のままじゃただ気持ち悪い人たち」
- 「もちろん受信料を払うことに真剣に疑問を持ってる人もいるだろうけど、ふざけて入れてる人も相当数いるんだろうなーとは思う」
個人的には「それ、違うだろ!」と一蹴したくなるような滅茶苦茶な意見には感じず、マツコさんが言っていることも十分に理解できる発言でした(賛同するかどうかは別にして)。
一部のネットニュースなどでは過激的な部分のみが切り取られて報じられているせいか、若干コメントが荒れてたりもしましたけど、放送を見ていて特におかしいと感じる部分は無かったように思います。
立花氏の笑顔を「気持ち悪い」と言ったあたりはどうかと思いましたが、少なくともそれ以外の意見については「まぁそういう意見もあるだろうな」という感じです。
ふざけてN国党に投票した人は相当いると思います。ふざけたというか「面白そう!」ってニュアンスでしょうか。
これは代表の立花氏の戦略だと思いますが、政見放送なんかでもN国党の候補者たちは極めて異例でしたので、気持ち悪いと感じるのも普通じゃないかと。
「NHKをぶっ壊す(スクランブル化)」というワンイシューのまま突き進んでくれたらいいのですが、これがフェードアウトするようなカタチでなぁなぁになってしまうようなことがあれば、確かに気持ち悪いですね。
でも「面白そう!」って思って、本来であれば投票に行かなかった若い層が投票に行った可能性がありますし、既にある政党よりも「面白そう!」って思って票を投じたんだとしたら、現政党よりもよっぽど期待されてるって証になると思いますが。
そして「この目的ためだけに税金払われたら、受信料もそうだけどそっちのほうが迷惑」というコメントに対しては、私の意見とは全く違いました。
この目的を果たしてくれたら…、NHKをぶっ壊すために存分に動いてくれたら、税金を払う価値は十分にあるんじゃないですか?確かにふざけて投票した人もいるでしょうけど「なんも変わらないなら、せめてNHKがぶっ壊れてくれないかな」っていう想いも詰まっていると思います。
個人的には「なんでこいつが議員やってんの?」って思う人が何人もいます。あえて個人名は出しませんが、そういう人が本当に迷惑なのであって、私は「ワンイシューでもしっかりと動いてくれれば全然問題ない」という考えです。
それに今期の参議院議員選挙によって当選した立花さんに支払われる税金の額って、国民1人あたりで考えたらいくらになるんでしょうか。私がテレビを所有していれば徴収されている衛星料金2230円よりは安いんじゃないかと思います。
【2019/08/13追記分】
マツコ氏の発言に対してN国党党首の立花氏が反論したということもあり、この発言に対しての騒動は非常に大きな事態に発展し、連日ネットニュースを賑わせています。
この騒動を民放が報じないという部分にも、まだ民放テレビ局の間には一種の忖度があるということを臭わせていますが、個人的には「立花氏、やり方を間違っているのでは?」という疑問を感じたので、別記事に書きました。
<<N国党党首・立花孝志 VS マツコ・デラックスの一連の流れまとめ
上西小百合「違法は違法」
個人的にあまり好きじゃない方なので取り上げようかどうか悩みましたが、この方は大きな勘違いしているようなので。
上西さんは、松井大阪市長が「国会議員が受信料を払わないなら大阪市も払わない」と言ったことに対して、Twitterで以下のような発言をしています。
NHK受信料を支払わないことは違法。何故一人の国会議員が払わない主張をしてるから“僕も払わない”ってなるのか。違法は違法。松井家も受信料払わないおつもりかしら。「赤信号みんなで渡れば怖くない」ですか?ただ、私はNHKには今後の対応を伺いにまいりたいと思っています。
揚げ足取りのようになってしまいますが、この文面を受け取ると「テレビを所有しておらず、NHKに受信料を支払っていない私も違法?」となってしまい、大変ショックを受けました。
…というのは冗談で、確かに「NHKの放送を受信できるテレビ(受信設備)を持っているのにNHKと放送受信契約を結んでいない」という場合は違法です。放送法第64条に違反しています。
しかしNHK受信料を支払わないことは、違法ではありません。放送法には受信料の支払いについては明記されていませんし、一体何が違法なのか。
「法律じゃなければ守らなくていいのか!」というアプローチをされると考える部分がありますが、少なくとも受信料の不払いは現時点での法律では違法ではないので、元議員という立場をお持ちの上西さんは、その辺をしっかり理解したうえで発言して欲しいと思います。
<<「NHKの放送受信料の不払いは違法だ!」という人を論破する
結論:芸能人、タレント、元政治家などが驚くくらいNHK擁護派
今回の参議院議員選挙で立花氏が当選したことによって、これまでは報道しなかった各メディアがN国党の存在を無視できなくなってきています。
ただ、N国党を取り扱うどの番組を見てもNHK擁護派の出演者が多く、特に立花氏が出演している番組に関しては、大人数で立花氏を論破しようとしている縮図に見えます。
マツコさんの言うとおり、ふざけて投票した人も多いかも分かりませんが、100万票近い票を獲得した政党の代表ですよ?
たまに「立花さんの言う通りだと思う」とか「私もNHKは見ないので受信料は払いたくない」等と言う人が居てもおかしくないのに、テレビに出ている芸能人・タレントさんみんながNHKを擁護しているように見えて気持ち悪いと感じました。
やはりNHKから仕事を貰う立場だったり、一般人よりも収入が多い人ばかりなので、ちょっと国民が持つ意見とは大きく違うのかなぁと。
元議員の肩書で出演なさっている方も多数いるようですが、やはりまた選挙に出るとなれば不都合だったりするのかなぁとか、色々勘ぐってしまいます。
国会議員にしても国民の生活状況を把握できていないと見受けられる発言が多々あるので、上級国民とは言わないまでも芸能人・タレントさんも、一般人とはかけ離れた存在なんだなぁと感じている今日この頃です。